千葉市シェアリングエコノミー報告会レポート

2月11日(木・祝)に開催された、千葉市シェアリングエコノミー報告会をレポートします。

1)3カ年の振り返りと今後の展望

(左から)石井さん、濤岡さん、小柳さん、神長さん

この3年間の千葉市シェアリングエコノミー推進事業を振り返り、今後の展望について話しました。登壇者は、株式会社トリップシード 代表取締役 小柳秀吉さん、幕張PLAY株式会社 代表取締役 神長尊士さん、千葉市国家戦略特区推進課 課長 濤岡徳康さんです。

3年間を振り返って

濤岡さんシェアリングエコノミーは資産の有効活用や困っている人を助けることに繋がります。そこで、千葉市はシェアリングエコノミーを通じた地域の課題解決を目指し、2016年のシェアリングシティ宣言をきっかけに、現在も取り組みを進めています」

小柳さん「民泊(ホームシェア)というトレンドを生んだアメリカの企業Airbnbは、2008年に創業、2014年から日本語のサービスをスタートさせました。日本国内では2018年に住宅宿泊事業法という法律が整備され、現在では民泊登録業者は2万件。また、民泊の利用は外国人だけでなく日本人にも広がっている印象です。そういった流れの中で、千葉市は早くから積極的に様々な分野で推進事業者との提携を進め、3年間を通じて先進的な取り組みを継続して行っていると思います」

神長さん「事務局という立場になり気づいたことは、ホームシェアで高齢者が旅するように暮らす方法を手に入れたことや、親がホームシェアホストを行う際に子供の協力を得ることで親子のコミュニケーションが復活することです。また、世界の多様なカルチャーに触れて感性が磨かれるきっかけになります。その点では小さなお子さんがいるご家庭にもホストとして参加してほしいと感じました」

印象に残ったエピソード

濤岡さん3年間で行ったイベントへの参加人数は述べ1000人を超えました。シェアエコに興味を持つ人にお話を聞くと、根底に『地域に恩返ししたい』という気持ちを持っている方が多く、心強く感じました。また、人と人との絆が生まれたり、海外のゲストとの交流が今も続いているというお話を聞くと嬉しく思います」

小柳さん「この事業を立ち上げた1年目のことが印象に残っています。研修会や説明会に100名以上の市民の方々が来て、熱心に話を聞いておられたこと。参加者のみなさんの表情がイキイキとされていて、地域に対する思いの強さを感じました

神長さん「私自身がホームシェアのホストにチャレンジしたことです。父をサポートするかたちで参加したのですが、初めてのお客様はウクライナから来たテコンドーの選手でした。その方とは今でもSNSを通じて交流が続いていて、まるで外国にいる家族のようです。このような体験を多くの方にしてほしいと感じました」

課題と展望

濤岡さん「シェアリングエコノミーの輪は着実に広がっていますが、地域に定着するまでには至っていないと感じます。シェアエコはマッチングサービスなので、ホストとして提供する前にゲストとしてサービスを体験してみることが重要ですし、一緒に応援してくれるサポーターが必要だと思います」

小柳さん「民泊事業は、コロナウイルスの影響でこれまで通りのやり方では難しくなってきましたが、これまでとは違うターゲットを迎え入れて継続し、コロナ禍でも万全を期して続けていく対策が必要です。シェアリングエコノミーを通じて得られる心の豊かさを大事にし、事業を継続できるような流れに持っていきたいと思います」

神長さん「日本が高齢化・少子化・人口減少という課題に直面している時だからこそ、シェアリングエコノミーが重要だと思います。より多くの地元の企業や個人がこの経済活動に参加できるような社会を目指して、事務局としてサポートしていきます

2)2020年度事業の振り返り

2020年度の主な取り組みについて振り返ります。登壇者は株式会社プロシードジャパン 代表取締役社長 吉川亮さん、幕張PLAY株式会社 取締役 石井貴美子さん、千葉市国家戦略特区推進課 主任主事 竹野昭太さんです。

イベントホームステイトライアル

今年は2組のホストが海外からの留学生をゲストに迎えました。

今年度の新たな試みや実施の狙い

竹野さん「2020年度はコロナウイルスの感染拡大があり、イベントホームステイは小規模かつクローズドな内容で実施しました。ゲストとして招いたのは県内在住・在学の留学生です。留学生が母国に帰った際に、今回の経験や千葉市のことを広めてくれたら嬉しいですね」

ホストのサポート業務について

吉川さん「今回はAirbnbを使ってマッチングを行い、このサイトへ登録する作業を補助ホストとしてサポートしました。実際にはホストの方のご自宅へ訪問し、サイトに掲載する写真を撮影したり、情報の登録を手伝います。その際にも、『うちで大丈夫か』と不安に感じていらっしゃる方もいて、気持ちの面でも最初の一歩を踏み出すサポートができたのは良かったなと思います」

体験提供トライアル

今年は8組の体験提供トライアルが実現しました。

竹野さん「私自身、『私にも何か提供できるのではないか』と、考えるきっかけになりました。個人の方がゲスト用にサービスをカスタマイズして提供し交流するというのは、観光という視点でも面白い取り組みですよね。千葉市流のおもてなしの形になると感じます」

石井さん「私は今回、全ての体験提供に同行したのですが、自分にとっては当たり前のことが、他の人にとっては価値のあることになるいうのを間近で見ることができました。これからも市民同士の体験シェアの輪を広げていきたいです」

ワンコインスキルシェア

オンライン会議ツール「Zoom」の使い方の講座を実施しました。

吉川さん「今、オンラインでコミュニケーションを取りたいという方がたくさんいます。この企画は、コミュニケーションツールのスキルが不足している人にそのスキルを持った人がシェアをする、地域の市民同士での支え合いです。コロナ禍ということもあり、『孫の顔が見たい』、『オンライン資産運用セミナーに参加したい』、『オンライン診療を受けるときのために』という方などが参加されました。この講座は市民同士が1対1で教えるので、素朴な疑問や細かいことまで質問しやすくて良かったと思います。また、地元のカフェなどを使って実施したので、カフェという場所を提供してもらうシェアリングエコノミーにもなっています。様々な資産を市民同士でシェアできました」

3)ホストコミュニティ設⽴の宣⾔

過去3年間のシェアリングエコノミー推進事業において、千葉市民の中で徐々にシェアリングエコノミーに対する意識が醸成されてきました。そのレガシーを継続すべく、ホストコミュニティ「ちばシェアリングコミュニティ」が設立されました。その趣旨や活動内容について、幕張PLAY株式会社 代表取締役 神長尊士さんよりお話がありました。

4)2021年度に向けて

東京2020大会を今夏に迎え、千葉市国家戦略特区推進課 主査 渡辺大樹さんより、千葉市が目指す2021年度の方針についてお話がありました。

5)未来に繋げる千葉市シェアリングエコノミーストーリー

本事業に携わってこられたホストの皆様やキーパーソンで繋ぐ、未来に向けた千葉市「Cポーズ」。千葉市シェアリングエコノミー推進事業で生まれたレガシーを、未来へ繋げていく願いをこめてお届けしました。

6)WEB交流会

本報告会にて設立される「ちばシェアリングコミュニティ」にご興味のある方、千葉市のシェアリングエコノミーの取組みにご興味のある方を中心としたオンライン交流会を開催しました。

▼千葉市シェアリングエコノミー報告会は、こちらの動画でもご覧いただけます

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